2017年6月3日土曜日

Basic Analysis (Jiri Lebl) 14日目 テイラー展開

CC BY-NC-SA 3.0

Taylor’s theorem

4.3.1 Derivatives of higher orders

が微分可能なとき,一次導関数が定義できる.さらにが微分可能なとき,二次導関数が定義できる.これを続けていけばn微分可能である限りn次導関数が定義できて,それをと書く.

4.3.2 Taylor’s theorem (テイラー展開)

平均値の定理の拡張としてテイラー展開を考えることができる.
の定義域の中の点の近くで,によって近似する.

が中間値の定理により成立するが,とすると,誤差が生じる.この誤差をより高次な微分係数を使って近似していく.

Definition 4.3.1

n回微分可能なの近くで定義されているとき,n次テイラー多項式を

と定める.
このとき,テイラー多項式の次導関数(今後,次導関数を次微分とも呼ぶことにする)は

であって,とすると,.

Theorem 4.3.2 (Taylor)

がn次までの導関数が連続で,で定義されているとする.

を選ぶたびにを選べば成立する.
をラグランジュの剰余項という.
proof.


を満たすを見つける.

とするとだから,のとき

が成り立つので,平均値の定理よりがあって,が成立する.にも平均値の定理を適用して,からがあって,が成立する.これを繰り返して,となるがある.
とすると,回微分すると0になるから,

とすれば,が成立する.

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