CC BY-NC-SA 3.0
4.2 Mean value theorem
4.2.2 Roll’s theorem
Theorem 4.2.3 (Roll’s theorem)
連続関数f:[a,b]→Rが(a,b)で微分可能で,f(a)=f(b)なら,f′(c)=0なるc∈(a,b)がある.
proof.
fが[a,b]上の定数関数なら∀c∈(a,b) f′(c)=0.
そうでなければ,Theorem 3.2.2 (Minimum-Maximum-theorem)から,fは[a,b]上で最大値をもつ.Theorem 4.2.2から,最大値を取る点cでf′(c)=0.
4.2.3 Mean value theorem
Theorem 4.2.4 (Lagrange’s Mean value theorem)
f:[a,b]→Rが連続で,(a,b)で微分可能とする.
f(b)−f(a)=f′(c)(b−a)
をみたすc∈(a,b)が存在する.
proof.
g(x)=f(x)−f(b)+(f(b)−f(a))b−xb−ag′(x)=f′(x)−f(b)−f(a)b−a
とすれば,g(a)=g(b)=0が成立して,Rollの定理からg′(c)=f′(c)−f(b)−f(a)b−a=0なるc∈(a,b)が存在する. 変形すれば,f(b)−f(a)=f′(c)(b−a)である.
4.2.4 Applications
Proposition 4.2.5
区間Iがあって,f:I→Rが微分可能でf′(x)=0が常に成立するなら,fはI上で定数関数である.
proof.
x,y∈I,x<yを任意にとって,[x,y]で平均値の定理を適用すると,f(y)−f(x)=f′(c)(y−x)=0.よって定数関数.
Proposition 4.2.6
区間Iがあって,f:I→Rが微分可能で
(i) f′(x)≥0が常に成立するなら,fはI上単調増加.
(ii) f′(x)≤0が常に成立するなら,fはI上単調減少.
proof. 略
Proposition 4.2.8
f:(a,b)→Rが連続で,c∈(a,b)があって,fは(a,c),(c,b)で微分可能とする.このとき
(i) x∈(a,c)⇒f′(x)≤0, x∈(c,b)⇒f′(x)≥0なるとき,fはcで最小値を取る.
(ii) x∈(a,c)⇒f′(x)≥0, x∈(c,b)⇒f′(x)≤0なるとき,fはcで最大値を取る.
proof.
(ii)を証明する.
xを(a,c)上の点とし, {yn}はx<yn<cで,cに収束する列とする.Prop 4.2.6から,(a,c)で単調増加するから,f(x)≤f(yn). fの連続性から∀x∈(a,c) f(x)≤f(c)同様に,∀x∈(c,b) f(x)≤f(c).よって示せた.
4.2.5 Continuity of derivatives and the intermediate value theorem
関数の導関数における中間値の定理.
Theorem 4.2.9 (Darboux)
f:[a,b]→Rが微分可能とする.f′(a)<y<f′(b)かf′(a)>y>f′(b)なるyが存在するとき,f′(c)=yなるc∈(a,b)が存在する.
proof.
f′(a)<y<f′(b)とする. g(x)=yx−f(x)とするとgは[a,b]で連続であって,あるcで最大値を取る.
g′(x)=y−f′(x)とすると,g′(a)>0である.よって
g(x)−g(a)x−a>0
なるx>aがある(微分の定義を思い出せ).x>aだからg(x)>g(a).よってg(a)はgの最大値足り得ない.同様にg(b)もgの最大値たりえず,g(c)=maxgなるc∈(a,b)があって,Theorem 4.2.2から,g′(c)=0.したがってf′(c)=y.
中間値の定理によって,連続関数には中間値性があることがわかっている.非連続関数にも中間値性をもつものがあるが,微分可能な関数の導関数は非連続であっても中間値性がある.
0 件のコメント:
コメントを投稿