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Chapter 5 The Riemann Integral
5.2 Properties of the Integral
5.2.2 Linearity and monotonicity
Proposition 5.2.4 (Linearity)
f,g∈R[a,b],α∈Rとする.
(i) αf∈R[a,b]で,
∫baαf=α∫baf
(ii) f+g∈Rで,
∫ba(f+g)=∫baf+∫bag
proof.
(i) 略
(ii) (Exercies 5.2.2)
Prop 5.1.13の逆(明らか)より,U(P1,f)−L(P1,f)<ϵ,U(P2,g)−L(P2,g)<ϵなる[a,b]の分割P1,P2がある.P=P1∪P2とすると,Prop 5.1.7より
U(P,f)−L(P,f)<ϵ,U(P,g)−L(P,g)<ϵ
さらに
supxi−1≤x≤xi(f+g)(x)≤supxi−1≤x≤xif(x)+supxi−1≤x≤xig(x)
が常に成立するから¯∫ba(f+g)≤¯∫baf+¯∫bag
同様に∫ba_(f+g)≥∫ba_f+∫ba_g
したがって
∫ba_f+∫ba_g≤∫ba_(f+g)≤¯∫ba(f+g)≤¯∫baf+¯∫bag
f,g∈Rから上の不等式の最左辺と最右辺の値は等しく.故にすべての辺の値は等しい.
Darboux上下積分が一致するからf+g∈R[a,b]であって,積分値はf,gの積分値の和に等しい.
Proposition 5.2.5 (Monotonicity)
f,g∈R[a,b],f(x)≤g(x)なら,
∫baf≤∫bag
proof.
P={x0,...,xn}を[a,b]の分割とする.
mi=inf{f(x)|x∈[xi−1,xi]},~mi=inf{g(x)|x∈[xi−1,xi]}
であって, L(P,f)≤L(P,g)が任意のPに成立.
すべてのPでのsupを考えれば,∫ba_f≤∫ba_g.
Darboux上積分も同様の不等式がなりたつから,命題が成立する.
5.2.3 Continuos Functions
連続関数とリーマン可積分性の関係を調べる.
Lemma 5.2.6
f:[a,b]→Rが連続なら,f∈R[a,b].
proof.
閉区間上連続だから,fは一様連続.|x−y|<δ⇒|f(x)−f(y)|<ϵ/(b−a)なるδがある.
P={x0,...,xn}を分割とし,Δxi<δが常に成り立つようにする.このとき
f(x)−f(y)≤|f(x)−f(y)|<ϵb−a
fは[xi−1,xi]で連続だから,そこで最大値/最小値を持つ.x=argmaxf(x)(x∈[xi−1,xi]),y=argminf(x)(x∈[xi−1,xi])
とすればMi=f(x),mi=f(y)であって,Mi−mi<ϵ/(b−a).したがって
¯∫baf−∫ba_f≤U(P,f)−L(p,f)=(∑Miδxi)−(∑miδxi)=∑(Mi−mi)Δxi≤ϵ/(b−a)∑δxi=ϵ
ϵは任意だから,Darbouxの上下積分は一致し,すなわちリーマン可積分.
Lemma 5.2.7
f:[a,b]→Rが有界で,a<a′<b′<bなる任意の[a′,b′]でリーマン積分可能ならf∈R[a,b]であり,a<an<bn<bでliman=a,limbm=bであるとき,
∫baf=lim∫bnanf
proof.
M>0を|f(x)|<Mなる実数とする.
−M(b−a)≤−M(bn−an)≤∫bnanf≤M(bn−an)≤M(b−a)
だから,{∫bnanf}nは有界で,Bolzano-Weierstrassの定理から,収束する部分列{∫bnkankf}kがある.その極限をLとする. Lemma 5.2.1より,
∫ba_f=∫anka_f+∫bnkankf+∫bbnk_f≥−M(ank−a)+∫bnkankf−M(b−bnk)
k→∞とすれば
∫ba_f≥L
同様に¯∫baf≤Lが言えて,L≤∫ba_f≤¯∫baf≤Lから,fのDarboux上下積分は一致してその値はL.
部分列の極限が常に∫bafという実数だから,もとの数列も∫bafに収束する.
Definition
f:[a,b]→Rが区分的連続
⇔ 有限個の点を除いた[a,b]でfは連続.
Theorem 5.2.8
f:[a,b]→Rが有界で区分的連続ならリーマン積分可能
proof.
[a,b]から非連続な点を除いた区間の列(ai,bi)をつくる.それぞれの(ai,bi)に含まれる任意のの閉区間[ci,di]でfは連続だから,リーマン積分可能.Lemma 5.2.7から[ai,bi]でもfはリーマン積分可能.Theorem 5.2.2より[ai,bi]をすべてつなげた[a,b]でfはリーマン積分可能.
Proposition 5.2.9
f:[a,b]→Rがリーマン可積分とする.g:[a,b]→Rで,有限集合Sがあって∀x∈[a,b]∖S f(x)=g(x)であるなら,g∈Rであって,積分値は等しい.
proof. (Exercise 5.2.7)
簡単のため,fは連続であるとする.
[a,b]からSの元を除いた区間の列(ai,bi)をつくる.gは[ai,bi]で積分可能であって,∫biaig=∫biaif. Theorem 5.2.2から∫baf=∫bag.