2017年5月30日火曜日

Linear Algebra (D. Cherney et al.) 三日目

CC BY-NC-SA 3.0

Chapter 4. Vectors in Space, n-Vectors

次元ベクトル
と書く.この本では右上に第要素と示す添え字を乗せる.

4.1 Addition and Scalar Multiplication in

ベクトルの足し算とスカラー倍の定義

4.2 Hyperplanes

において,を通ってと平行な直線

と書ける.をある点と考えて,と書くこともできる.

0ベクトルでないが平行でないとき,によって原点を通る平面を定める.また,ある点を通り,かつに平行な平面はと書ける.

Definition

が一次独立

Definition

本の一次独立なベクトルと点があって,なら,次元の超平面(hyperplane)

が定義できる.が明示されていないとき,多くの場合はである.すなわち,超平面はもとの空間を2つの空間に分ける.

Directions and Magnitudes


次元ベクトルのユークリッドノルムという.
に,が成立するから,

したがって

Definition Dot product (ドット積)

に,内積とする.

Definition ベクトルの長さ(norm, magnitude)

の長さをで定めると,節頭で定義したユークリッドノルムと一致する.

Definition orthogonal, perpendicular (直行)

なるとき,ベクトルは直行するという.

以上ではドット積からノルムや直行を定義したが,ドット積の一般化にinner product(内積)という概念があり,内積はいくらでも考えられる.ドット積の代わりにある内積を使うと,同じベクトルだがノルムが違ったり,直行していたベクトルが直行しなくなったりする.とりあえずこの本では特に指定がなければドット積から定義されたノルムや直交性を考えれば良いようだ.内積は一般にと書く.

Definition Inner product (内積)

複素数で定義したほうがいいのかもしれないが,とりあえず実数でやる.
がノルムである

Theorem 4.3.1 (Cauchy-Schwartz Inequality)

ベクトルと内積があるとき,

proof.

に,

が成立する.の二次式と考えて最小値をとるようなを考えると,で,代入して

Theorem 4.3.2 Triangle Inequality (三角不等式)


proof.

4.4 Vectors, Lists and Functions:


であるが,という任意の写像とするとき,

とも書ける.このように,集合について,からへの写像すべての集合を考えることで,

とすることができる.

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