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Chapter 5. Vector Spaces (ベクトル空間)
ベクトル空間は,加算とスカラー倍に閉じた集合のこと.
Definition. Vector space
2つの演算+,⋅が定義された集合VがRをスカラーとしてベクトル空間である
⇔ u,v,w∈V,c,d,∈Rとすると,以下のすべてが同時に成立
(+i) (Additive Closure) u+v∈V
(+ii) (Additive Commutativity) u+v=v+u
(+iii) (Additive Associativity) (u+v)+w=u+(v+w)
(+iv) (Zero) u+0V=uがすべてのuに成り立つような特別な元0Vがある(零元という)
(+v) (Additive Inverse) すべてのu∈Vに, u+v=0Vとなるようなvがある.vを−uとも書く.
(⋅ i) (Multiplicative Closure) c⋅v∈V
(⋅ ii) (Distributivity) (c+d)⋅v=c˙v+d˙v
(⋅ iii) (Distributivity) c(u+v)=c⋅u+c⋅v
(⋅ iv) (Associativity) (c⋅d)⋅v=c⋅(d⋅v)
(⋅ v) (Unity) 1⋅v=v for all v∈V
代数学でいう体(field)との違いは,スカラーを別の(同じでもいいが)集合から持ってくること.
5.1 Examples of Vector Spaces
Example 58
RN={f|f:N→R}
(f1+f2)(n)=f1(n)+f2(n),(cf)(n)=c(f(n))とすれば,たしかにベクトル空間となっている.
この空間のそれぞれの元は実数列と考えることができる.
Example 59
RR={f|f:R→R}
58と同様にベクトル空間である.
Example 61
{f:R→R|ddxfが存在する}
もまた58の演算によってベクトル空間となる.
Example 62 (Solution set to a homogeneous linear equation)
M=(111 222 333)とすると,Mx=0の解は{c1(−110)+c2(−101)|c1,c2∈R}
この解空間もまたベクトル空間である.R3の部分集合だから,部分空間とも呼ぶ.
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