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2017年6月24日土曜日

OpenStax Calculus 01日目

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Volume 2. Chapter 4. Introduction to differential equations

4.1 Basics of Differentail Equations

General Differential Equations

未知のy=f(x)があって,その微分とxの方程式F(x,y(1),y(2),...,y(n))=0という方程式が与えられたとき,これをdifferential equation(微分方程式)という.y=f(x)をその微分方程式の解という.

Example 4.1

y=e3x+2x+3y+3y=6x+11の解である.

Definition

微分方程式F(x,y(1),y(2),...)=0があるとき,y(N)\nequiv0 n>N ならばy(n)0であるとき,Nをこの微分方程式のorder(階数)という.

General and Particular Solutions

y=f(x)がある微分方程式の解であるとき,y=f(x)+C,CRとしても,もとの微分方程式は成立する.このように,y=f(x,c1,c2,...)がそれぞれのciにどんな値を取らせてももとの微分方程式の解となり,微分方程式の解が常にfに適当なciたちを代入すれば表現できるとき,fをもとの微分方程式のgeneral solution(一般解)という.

Initial-Value Problems

N階微分方程式は一般に無限個の解をもつが,N個以上の初期値が与えられると,その解はただ一つに定まる.定まった解をparticular solution(特殊解)という.微分方程式と初期値が与えられたとき特殊解を求める問題をinitial-value problem(初期値問題)という.

Example 4.5

y=3ex+x24,y(0)=5


を解く.
3ex+x24=3ex+x3/34x+C

右辺にx=0を代入すると5に等しくなるから,3+C=5.すなわちC=2
以上より解はy=3ex+x3/34x+2

4.2 Direction Fields and Numerical Methods

Creating Direction Fields

y=f(x,y)の解の振る舞いを図示するため,xy平面上のあらゆる点(現実的には適当に等間隔においた点)におけるf(x,y)の値を,その点を始点とした矢印の傾きとして,平面を矢印でうめつくしたものをdirection field(方向場)という.方向場の矢印に沿った滑らかな曲線は無限に存在して,その曲線のそれぞれがy=f(x,y)の解である.
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Definition

y=f(x,y)の解で,y=k (constant)と書けるものをequilibrium solution(平衡解)という.
y=kならy=0であり,0=f(x,k)を解けば平衡解が得られる.
さらに,平衡解はy=kという直線にどう近づいていくかによって,いくつかに分類できる.

Definition

y=f(x,y),xx0という微分方程式にy=kという平衡解があるとすと,
1. ϵ>0があって, 任意のc(kϵ,k+ϵ)で,初期値問題
y=f(x,y),y(x0)=cの解がxkに収束するとき,y=k
asymtotically stable solutionであるという.
2. 上の初期値問題で,解がxy=kに収束しないとき,y=k
asymptotically unstable solutionという.
3. 上のどちらでもないとき,y=kasymptotically semi-stable solutionであるという.

Example 4.8 Stability of an Equilibriumm solution

y=(y3)2(y2+y2)


として,平衡解を見出して分類せよ.
Solution.
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方向場はfig. 4.12
平衡解はy=2,y=1,y=3とわかる.y=2という直線の上下で矢印はy=2の方向を向いているから,y=2はasymptotically stable solution. y=1という直線の下で,矢印はy=1から離れる方向を向いているから,asymptotically unstable. y=3という直線の上で矢印はy=3から離れる方向を向いていて,下でy=3に向かう方向を向いているから,asymptotically semi-stable solutionである.

Euler’s Method

Theorem 4.1 Euler’s Method

y=f(x,y),y(x0)=y0


という初期値問題で,十分小さいhを固定して
xn=x0+nhyn=yn1+hf(xn1,yn1)

によって離散的な近似解を得る方法をEuler’s methodという.

4.3 Separable Equations

y=f(x)g(y)


と書けるような常微分方程式をSeparable Equationという.Separable equationは簡単に解ける.

Problem-Solving Strategy: Separation of Variables

  1. g(y)=0となるyがあるとき,そのyは定数解である.
  2. g(y)0であるyについて,
    dyg(y)=f(x)dx

    と書ける.
  3. 両辺を積分する.
  4. 可能なら,積分でできた等式をyで解く.
  5. 初期値が定められているなら,その初期値を満たすように積分定数を調整する.

Example 4.11

y=(2x+3)(y24),y(0)=3


を解く.
1. y24=0y±2 これはy(0)=3を満たさないので,解でない.
2. dyy24=(2x+3)dx

3. 両辺を積分して,
14(log|y2|log|y+2|)=x2+3x+C

4. 整理して,
|y2y+2|=Ce4x2+12x

さらにyについて解くことは出来るが,だいたいここまで書けば十分.初期値問題の場合もこの式に初期値を入れたほうが見通しがいい.
5. y(0)=3を代入して,
C=5

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