2017年8月9日水曜日

MIT OCW, Fundamentals of Probability 19日目 大数の法則と中心極限定理

David Gamarnik, and John Tsitsiklis. 6.436J Fundamentals of Probability. Fall 2008. Massachusetts Institute of Technology: MIT OpenCourseWare, https://ocw.mit.edu. License: Creative Commons BY-NC-SA.

Lecture 18. Laws Of Large Numbers

1. Useful Inequations

Markov Inequality

が非負なrandom variableなら

proof.


が必ず成立する.両辺のexpectationを考えれば直ちに成立.

Chevbyshev Inequality

proof.

Markov inequalityで,, とすれば直ちに成立.

2. The Weak Law of Large Numbers

expectationは無限回の試行の結果の平均と考えることが出来る. “有限回の試行の結果の平均(sample mean)はexpectationに近づく”ということの定式化がlaw of large numbers (大数の法則)である.
大数の弱法則と大数の強法則があり,後者は前者を導く.大数の強法則を僅かに弱くして証明し,弱法則をも導く.まずalmost sure convergenceの証明に使う補題を示す.

Proposition 19-1

をrandom variableの列とする.独立性は仮定しない.
(i)
(ii)

proof.

(i)
がmonotone conergence theoremから成立し,ゆえにというrandom variableは確率1で有限. したがってであり,.
(ii)
任意のを取ってとする. Borel-Cantelli lemmaからすなわちというeventは確率1で有限回のみ起こる. したがってが任意のに成立する.は単調でに収束する.よって

Theorem 18-1 The Weak Law of Large Numbers (証明略)

がi.i.d.でならば,とすると

Theorem 19-1 The Strong Law of Large Numbers

Theorem 18-1の仮定のもとで

proof.

を前提に加える. このとき. から

を仮定し,を示す.
まず

であって,i.i.d.だから,random variableたちの少なくとも1つが他のすべてのrandom variableと異なるとき. したがって,上の式で出ない項はあるいはという形をしている. となる通りで,となるの組み合わせは通りある.以上から

が成立する.を代入して,expectationをとってを考えればが成立する.ゆえに

したがって

ゆえには確率1でに収束し,もそうである.これがStrong law of large numbersの主張するところだった.
である場合,にa.s.収束することはにa.s.収束することだから,成立.

の仮定を外した場合の証明は省略する.

18-3 The Central Limit Theorem (中心極限定理)

Theorem 18-2 Central Limit Theorem, CLT

がi.i.d.で,そのexpectationとvarianceをそれぞれとする.とすると,

にdistribution convergenceする.

proof.

簡単のためとする. 1,2次のmomentが有限であることから,において2回微分可能である.

と書ける.のcharacteristic functionは

という形をしていて,を固定しての極限はである.これはのcharacteristic functionに等しい.から,たしかにdistribution convergenceが言えた.

CLTはのPDFはCDFについて何も言っていないが,以下の2つの命題が成り立つ.
(a)

が成立するがあるとき,で連続で
のPDFのPDFに一様収束(各点収束)する.すなわち

である.

(b)

を定数,を整数として,という値を取り,とする. という形のに,

である.

19-2. The Chernoff Bound

はi.i.d.で,とする.とする. (weak) law of large numbers から, が任意ので成立.この収束を上下から押さえる関数を与えたい.

19-2.1 Upper Bound

として,で成り立つとする.
. 任意のにMarkov inequalityを使って,

(では右辺がになってしまうが不等号自体は成立する)
とともに指数的に減少することがわかったが,を操作してより狭い境界を与える.

Theorem 19-2 (Chernooff Upper Bound) (証明略)

あるならば,

では
また

をとり,微分係数は正だから,十分小さいで正の値を取る. であって,を固定するとによって指数的に減少する.

Example

について,. したがって これの最小値は.これは

を与える.

19-2.2 Lower Bound

Assumption 19-1.

(i)
(ii) random variable はcontinuous で, PDFは
(iii) は有限の上限,下限を持たない.すなわち

Theorem 19-3 (Chernoff Lower Bound)

Assumption 1のもとで,任意の

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